夏の終わりを駆け抜けた

 久しぶりの記事になる。というのは、9月は毎週、どこかでライブを観に行ってて、多忙だったからだ。

 

 9/7(土) Black Midi  @京都メトロ

 9/15(日) Pohgoh /malegoat /Cait (Rainer Maria) /Turncoat @栄・Party's

 9/21(土) 全感覚祭(大阪)

 9/29(日) Nothing/ 揺らぎ @下北沢ERA

 

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 愛知県から西へ東へ。なかなかのハードスケジュールだった。10/5(土)も実は、浜松まで行って、シューゲイザーバンドが集まるライブがあったのでそれも楽しんだ。その話も入れると長くなってしまうので、今回は割愛する。(ちなみに浜松のそのライブの出演は Gangliphone/COLLAPE/Mishca/Yuragi Lands/sitaq/Plasmaclub だった。圧倒的にうるさくて良い夜だった)

 

 というわけで、ざっくりとそれぞれのライブに行った感想というかレポートを書いておこうと思う。

 

 9/7(土) Black Midi @京都メトロ

 京都がたしかツアー最終日だったと思う。チケットが売れてない説があったが、始まる前には身動きがとれないくらい人が入っていた。観に来た人もかなり色々だった。プログレ好き、エレクトロ好き、インディロック好き、そしてマスロック好きの自分など。Angel-Hoというアーティストのアルバムを一周させてから、グリーンデイの「バスケットケース」で登場、というド派手な始まりだった。外見のクセがすごいバンドだった。オタク感がすごいベーシスト、SUM41みたいな見た目のボーカル、テキサスのカウボーイみたいなギター、ゴリゴリの黒人。そこから繰り出される変幻自在な演奏に飲み込まれた。MCもアンコールも一切なし。20代前半の人たちがやるとは思えない貫禄。ポストパンクでもありプログレでもありハードコアでもあり、とにかく形容ができない。完全に「Black Midi」というジャンルを確立してしまったように感じた。これほどのバンドは、もうライブハウスでは収まらないと思う。フジロックとか野外のデカいステージで聴きたいし、その実力があることは証明された。

 

 9/15(日) Pohgoh/ malegoat/ Cait (Rainer Maria)/ Turncoat @栄・Party's

 Malegoatが連れてきてくれた。Pohgohは今年の復帰作から聞き始めた超後追い状態で見に行ったが、とにかくよかった。まずTurncoatが時間いっぱいつかってゴリゴリにエモいパンクを鳴らしてくれて、Party'sをあっためてくれた。Caitには驚かされた。ベース一本とエフェクターと、自身の歌だけ。それだけでチルアウトできる音楽を作り上げていた。malegoat。やっと、やっと見れた。最前列で体を揺らしてた。アンコールまでやってしまう盛り上がり。日本国内最高峰のエモバンドだ。そしてPohgoh。泣いた。女性ボーカルエモが大好きなんだ、と話していた若い女性がいたが、最前列でずっと号泣していた。それにつられて、僕も泣いた。病気を乗り越え、車いすに座ってギターを弾いて歌うボーカルは美しかった。アンコールでCaitが混ざって、Rainer Mariaの曲を演奏。泣いた。いつもお世話になってるstiffslackの店長、新川さんも号泣していた。「エモって、やっぱりいいよね」。お互いこれしか言えないし、体が動かせない、そういう感動的なライブだった。

 

 9/21(土) 全感覚祭(大阪)

 全感覚祭に今年初めて参加してみた。主に見たのは、bed/ Climb the mind/

The Novembers/ GEZAN 。全感覚祭、自分が行きたいフェスというものを完全に具現化していた。絶妙な規模だし、とにかく各ステージが観客に近い。移動も簡単。フリーフードが全部おいしい。お酒も充実してて、メインステージの裏でゆっくり音漏れと景色を楽しむこともできる。文句のつけようがない環境だった。ぜひ来年以降も参加したい。各アーティストをかなり前で観ていた。bedとClimb the mindにエモエモにされて、お酒とつまみと、そこかしらでライブを観てハイになった状態で、The Novembers と GEZAN を迎える、そんな一日だった。マヒトはGEZANのステージを始まるときに言った。「今日みたいな日が奇跡だとか伝説だとかそういう日じゃダメ」。こんなかっこいいバンドがいるだろうか。最強にぶちあがった。モッシュで圧死するかと思った。(下の動画を参考。真ん中で、前から三列目くらいの位置にこの時はいた)

 

youtu.be

 

 9/29(日) Nothing/ 揺らぎ @下北沢ERA

 9月の最後に仕事の都合で3連休が発生したので、観ることができた。揺らぎを観るのは実に1年弱ぶり。そしてNothingは例によってstiffslackで音源をすべて揃えてるバンドだったから、これ以上ないといえる組み合わせのツーマンライブだったと思う(揺らぎはNothingから指名されてのツーマンだったらしい) 。まずは揺らぎ。初めて見たのは大阪のコンパスだったけど、その時に比べたら序盤は「もっと轟音が欲しいな」と思ったのが正直なところだった。だが、ライブの後半はすさまじかった。「AO.」、「Path of the moonlight night」、「Sleeptight」、このラスト三曲がとにかくうるさくて美しい。「AO.」が今回のライブで一番好きな曲になった。轟音系ポストロック的な、静と動のコントラストに磨きがかかってた。欲を言えば、「Soon」と「Night is Young」もやってほしかったところ。そして、Nothing。シューゲイザーのバンドというより、

magnet schoolとかthe life and timesとかみたいなタイプのエモバンドとして僕はとらえているバンドなので、とにかく最前列ど真ん中で全身を激しく揺らして腕を突き上げて叫んで飛び跳ねた。シューゲイザーファンが多い観客の中では確実に一番浮いてたと思う。特に「Zero Day」と「Blue Line Baby」には痺れた。アンコールでやってくれた「Bent Nail」ではイントロで演奏より大きい声で絶叫してしまった。「Bent Nail」は急遽の演奏だったらしく、愛知から見に行った甲斐があった。

 

 

 

 

 そういうわけで、これはライブを見まくって駆け抜けていった夏の終わりの話でした。