飛びながらシューゲイズ(Wild Nothing ライブレポート)
Wild Nothing のライブを観るために京都メトロまで行ってきた。
今回は昨年リリースしたアルバム「インディゴ」のリリースツアー。
正直な話、Wild Nothing は名前は有名だし、1stと2ndは名盤として名高いけど、今作「インディゴ」のリリースツアーが決まるまで全く聞いたことはなかった。
とりあえず「インディゴ」を何度も聞いてみて「良い」とは思ったけど、絶賛するほどにはハマってない状態でライブに乗り込んでしまった。不安はかなりあった。
だけど、それは杞憂だった。
「Nocturne」、「Wheel of Misfortune」、「Golden Haze」、「Flawed Translation」
冒頭の4曲で一気に引き込まれた。ダウナーなのに明るい。沈んでいるようなのに飛んでるよう。夢を見ているような揺らぎと、踊れるポップな要素。まさにドリームポップだった。
「インディゴ」からの曲に偏らず、他のアルバムの曲もバランスよく組み込まれたセットリストで、初めてちゃんと聞けて、観れたことがよかった。
落ち着いたライブではあった。(自分は控えめに腕を上げて体を揺らしていたが)
その空気が一変したのは「Canyon on Fire」からだった。
陽気な外国人がいきなり飛び跳ねて前にきて、モッシュのようになった。超満員で身動きもできないような空間の中で。それからはもう自分もなりふり構わなかった。ずっと飛び跳ねて、腕を高くあげて。本来はそういうタイプの音楽じゃないと分かってるのに、その場の空気と、彼らの音楽がそうさせた。
アンコール前の最後の曲が「Letting Go」だった。「インディゴ」の中でも特に好きな曲。空気を変えたその外国人は僕の真横だった。二人して肩を組みあって踊った。完全にダンスフロアだった。
オルタナで、シューゲイザーとかサイケとかに寄ってる音楽であれほど踊れるとは思わなかった。ライブをみて「まあまあ好き」レベルのアルバムが「すごく好き」になるとかはよくあったけど、アーティスト単位でそれを感じたのはこれが初めてだった。
以下、セットリスト