2023年 個人的ベストアルバムまとめ

Notesというものがブログ替わりに使われるようになっている中で、はてなブログをいまだに使いながら、対して需要もないまとめを作っているのは少々おかしな話だ。

 

そんなことを考えながら2023年のベストアルバムを選んだ。

 

去年は日本のインディーズバンドばかりを聞いていたのだが、結局2023年も同じようになってしまった。

「売れてるバンド、メジャーのバンドには興味が無い」なんて、背伸びをした子供みたいな精神を自分はこれからもこじらせ続けていくのだろう。

 

また、とてもタチが悪いのだが、サブスクでしか聞いていないアルバムも含んだ2023年ベストになってしまった。(去年の1位に選んだThe Ratelもそうだったのだが)

もちろん音源は購入できるなら手に入れたいが、レコードではなくCDかカセットが好きなのだから仕方ないと思ってほしい。

 

前置きが長くなったが、5枚をベストとして選んだ。

 

 

第5位 ひとひら 「つくる」

つくる - ひとひらのアルバム - Apple Music

 

2022年はくだらない1日がungulatesから「rebound」をリリースしたことで、レーベルの人気を一気に押し上げ、日本のインディーズのオルタナティブロックを席巻するような勢いを見せていた。ひとひらのこのアルバムはその勢いを思い出させるものだった。

キャッチ―でタメとフックの効いたギターが、聞く者を捉えて離さない。

爆発力のある瞬間ももちろんあるし、「ここじゃない地獄」で聴かせるようなポストロック/ドリームポップ的なサウンドも取り込んでいて、バンドとして持っている引き出しの多さが素晴らしいと思う。

リリース元のレーベルOaikoも、このアルバムのブレイクから更に注目度が上がったのではないだろうか。このアルバムが出る前には、ひとひらのメンバーも在籍しているバンド、その感激と記録の「身の程を知れ」のリリースがあり、これも良作だった。ウェブショップで扱っている音源もhardnutsやLaget’s Jam Stackといった注目のバンドの作品をそろえている。今年は海外バンドの招致などで大活躍だったungulatesと、新進気鋭のOaiko、この2つのレーベルが一体2024年は何をしてくれるのか、とても楽しみである。

 

 

第4位 The Drin 「Today My Friend You Drunk the Venom」

Today My Friend You Drunk the Venom - The Drinのアルバム - Apple Music

 

オハイオのポストパンクバンドThe Serfsなどで活動しているミュージシャンのプロジェクト。Sone Recordsの入荷で知った。残念ながらLPでしかリリースが無いので音源は手に入れることができていない。

結局、こういうカオスでNo Waveなパンクは自分の大好物である。

メロディはない。不協和音、ダブなビートも聞かせる。どこまでも奇天烈で、変幻自在。

こういう音楽をいつまでも聞いていたいと思う。

最初に書いた、The Serfsも今年アルバムをリリースしていた。こちらは直球でポストパンクをしていて、それもまた面白い。

他の海外ポストパンクバンドの今年リリースされた作品だとProtomartyrやDrab Majestyなどもあったが、やはりこのThe Drinの衝撃は大きかった。

 

 

第3位 Truth Club 「Running From The Chase」

Running From the Chase - Truth Clubのアルバム - Apple Music

 

これもまたサブスクでしか聞けていない。そもそも、どこで流通しているんだ・・・。

どうやら日本ではLPで売っているらしいが。

一応はポストパンクバンドという位置づけにあるようだが、このアルバムは全然違った。

Boys Lifeをはじめとするエモや、スロウコア、ローファイオルタナ、そういったニュアンスが多量に含まれた、「枯れた」感じがすごく魅力的なアルバムだった。

淡々と独り言をつぶやくような歌から次々に繰り出される、メロウなアコースティックギター、ノイズや不穏、爆発して駆け抜ける疾走。

曲の中で、というよりはアルバムの中での展開が非常によく、はじめから通して聞いていて飽きない。海外のオルタナティブロックのアルバムなら、これが文句なしで1位。

日本で言えば、今年の揺らぎのアルバム「Here I stand」と同じように、ルーツミュージックを自分たちの爆発力に落とし込めた名作だと思う。

 

 

第2位 MoritaSaki in the pool 「Ice box

Ice box - EP - MoritaSaki in the poolのアルバム - Apple Music

 

結局、このEPは何度聞いても飽きなかった。今年も40本以上、どこかしらのライブハウスに行ってライブを観たが、MoritaSaki in the poolは最多の4回ライブを観た。しかも1月~7月の間で。はじめて彼らのライブを見た時(もちろんこのEPがリリースされるより前)から、このEPの収録曲であるタイトル曲「Ice box」と「For Jules」が大好きだった。

まるでアイスクリームのように、ユニゾンする歌もギターもベースもドラムも、全部が溶け合ってまとまっている。

前作の1stEP「This is a portrait of MoritaSaki」は全編にわたって、逆光が常に差していて顔が見えない一人の女性を捉え続ける映像のような不思議さが魅力だった。このEPはどちらかというと、それを撮影している人物であったり、彼女と親しい「僕」という存在であったり、彼女ではない人物へスポットが当たっているようだと思う。

そういった内省的な感傷を刺激するから、このEPは魅力的であり続けるのかもしれない。

 

 

第1位 Cruyff 「lovefullstudentnerdthings」

lovefullstudentnerdthings - Cruyffのアルバム - Apple Music

 

今年のアルバムを選ぶにあたって、2位から5位までは順位づけに迷ったし、違うアルバムを入れようかと思ったりもしていた。

だが、この作品だけは絶対に1位だなということだけは最初から決まっていた。

なぜなら、間違いなく2023年リリースの作品の中ではこのアルバムを一番聞いていたし、この作品がリリースされたという事実はずっと自分のなかでハイライトであり続けたから。

ライブパフォーマンスやカセットを取り扱うディストロの口コミから、リリース前からとてつもない希望をリリースに対して抱いていたが、これは軽々と越えていった。

このアルバムに対してどうこうを語るのはナンセンスだと思うが、個人的にこのアルバムの魅力は「冷たさ」だ。

爆音のギターや叫びもあるが、どことなく、ずっとこのアルバムはどの瞬間も冷え切ったものを孕んでいるように聴こえている。

例えば、太宰治の小説に出てくる人物には、道化を演じていたり、弱さ・もろさを抱えた人に優しさをふりまいたりしているが、ずっと、その人物の目線では自分さえ客観視したような冷めきったところがある。

そうした心の相反性を詰め込んでいて、自分に当てはまりすぎる感性。それを誰かが音にして表現してくれた。自分にとってこのアルバムはそういう意味がある1枚になっている。

 

・・・こんなことを文に起こすことも、このアルバムには実際には無意味だが。

「黙ってただ聞けばいい」 

これだけでこのアルバムを楽しむべきだ。ずっと自分のなかで大事な1枚になると思う。

 

 

以上、5枚を今年のベストとする。

 

あとは、順位が付けられなかったが、面白かったアルバムなどを簡単に書いて終わろうと思う。

 

butohes 「to breathe」

to breathe - EP - butohesのアルバム - Apple Music

 

2月に下北沢でライブを初めて見て、度肝を抜かれたバンドのEP。

このバンドについては、この音源もいいのだが、まずはライブを観てみてほしいなと思う。全員がテクニカルなプレイをしつつ、感情的に音を叩きつけてくる。

残念ながら、その後は名古屋などの近いところで見ることはできなかった。来年こそ、もう一度見に行きたい。

 

 

TEXAS 3000 「tx3k」

tx3k - Texas 3000のアルバム - Apple Music

 

東京のオルタナティブロックバンド。パワフルなドラムがとにかく心地よい。

これもライブがとても楽しかった。「駆け抜ける」ということをこれでもかというほど爽快にやっている。

 

 

Nabihah Iqbal 「DREAMER」

DREAMER - Nabihah Iqbalのアルバム - Apple Music

 

Ninja Tune からのリリース。個人的に、今年のシューゲイザー/ドリームポップの作品ではずば抜けている。ロックよりもIDMエレクトロニカに近く、リズムラインもいいのだが、それに乗っているギターやボーカルに残響強めのエフェクトはまさに王道のオルタナ

 

 

これら3枚も加えて、今年の誰からも需要がないまとめを終える。

 

 

2022年 個人的年間ベストアルバム

特に誰からも需要のない、超個人的な年間ベストを今年もまとめてみる。ほぼ自分の為の備忘録の役割しか果たしていないが。

 

自分の中で、聞いている音楽に大きな変化があったのが今年だった。

 

・ノーウェーブなどの無機質な音楽であったり、空虚さや虚脱感を覚えるような音楽を非常に好むようになった。エモをはじめとするオルタナティブロックをそこまでは聞かなった。(と言っても、根本的にはオルタナティブロックが好きなので、現行の音楽もそれなりには楽しんだ。)

 

・とにかく、日本のインディーミュージックを聞くことに強いこだわりを持っていた。驚くほど、洋楽を聴かなくなった。たとえば今年は海外アーティストだと、the 1975、Black MidiArctic Monkeys といったバンドの新譜がでたわけだが、まるで聞く気が沸かなかった。羊文学でさえ、今年新譜を出したにもかかわらず、まるで聞いていなかった。

 

それほどたくさんのライブを観ているわけではない。(週に1回~2回)

だが、なんというか、身近に感じられる音楽をとにかく摂取したいと思い続けたような一年になった気がした。

 

ということで、

年の年間ベストとしてまとめるこの文章で記載するアルバムは、

なんと全てが日本のアーティスト。しかもインディーズ。

 

我ながら、どうしてこうなった・・・。

 

 

ではいこう。

 

 

 

第3位 Procyon 「Datsu」

神戸のミュージシャン。シンセを多用したカラフルなサイケデリックロック。

関西のサイケといえば、今年から東京に活動場所を移したBrother Sun Sister Moon がいるが、それと同じ系譜としてFile Underの山田さんから「もうすぐアルバムがでるよ」と教えてもらって、リリースされてすぐにまずはサブスクで聴いて、大興奮でCDを買った。

バンドの構成が3ピースでシンプルだからなのか、シンセをものすごく前に押し出してあるように感じられるし、それが浮遊する感覚をより強めてくる。

このアルバムが素晴らしいのは、#2の「Fall」、#4の「Unreal」といったチルアウトするような曲と、#6の「Marble」で聴くことができるレイドバックしてるような部分も入っていることだ。全体で聴いても、「Intro」、「Interlude」というものを配置していて、構成もすごく練られていると感じられる。その2つを含めて全7曲で30分にまとめたコンパクトさも完璧。

 

 

第2位 くだらない1日 「rebound」

あまりこういうことを言いたくないが、このアルバムがない年間ベストは意味がない。そう言い切れるくらいにこのアルバムは偉大だと思う。

客観的に見た影響力とクオリティで言えば、間違いなく2022年の洋楽・邦楽を含めて、ダントツのナンバー1になる。

レーベル、ungulatesの2022年が楽しみだ、ということを音楽だいすきクラブの2021年ベストアルバムの記事が出るときにdowntのアルバムのコメント内で書いた。そして2022年は完全にungulatesの年になったと言える。

レーベル内では、downtがとにかく話題を集める存在だったが、このアルバムが予告もなく急に登場し、圧倒的なエモーションとクオリティを見せつけ、そしてその衝撃から落ち着く暇を与えないよう、くだらない1日は何本もライブ畳みかけた。一気に「ungulates というレーベル」として、昨年からさらなる注目を集めるきっかけを作ったのは間違いなく、くだらない1日のこのアルバムがターニングポイントだった。

その後、ungulates としては、downtが新作「sakana」をリリースしてツアーとフジロック出演、とがるの傑作「これで最期」のリリース、Curve の「till the end」の再発、など話題が尽きることが無かった。周辺のバンドも集めて、何本もライブをしていることがとにかく素晴らしい。

これだけのことができたのは、もう一度書くが、やはりくだらない1日の「rebound」がリリースされたということに全てつながってくると思う。

 

 

第1位の前に、番外編を発表する。

 

今年は、名古屋のライブハウス、鶴舞Daytripでライブ企画を2本することができた。

(店長、スタッフの皆さんに本当に感謝。)

両方とも、新譜をリリースしたバンドを中心にした企画だったので、その新譜をまとめて簡単に紹介したい。どれも今年よく聞いた。

 

・Hoach 5000 「FINAL」

TESTCARD RECORDSからカセットリリース。歪んだコードの音がずっと炸裂する、いわゆるベッドルーム的な、Noa Mal とかを思わせる音楽。5曲入りでたった13分。ただ、本当にそれだけかと思うくらい内容が濃い。シューゲイザーとポップの丁度の間にあるような、甘みと歪みを絶妙なバランスで混ぜているように思う。

 

・WBSBFK 「Grotesk」

名古屋の3ピースポストパンク・ノーウェーブバンド。新譜とライブを待ち望んでいたところに、今年の初めに突然のアルバムリリースを発表。更にタイトに、音数を絞ってきたのが凄い。無機質な音楽を好んでいる今、あらためて聞くとその完成度に驚かされる。リリースされたのが本当にうれしかった。

 

・pot-pourri 「Diary」

エクスペリメンタルフォークなのか、ノイズミュージックなのか、とにかくアヴァンギャルドなアルバム。前作「Classic」に比べて、もっとミニマルミュージック的になっていて、聞きやすい。個人的にはレディオヘッドみたいな実験性と、The Novembers にある妖艶さを一度に楽しめるアルバムだと感じている。

 

・HIJOSEN 「蛹は震える」

昨年、個人的ベストアルバム1位に選んだ前作「発露」に引き続き、TESTCARD RECORDSからリリース。声などのエフェクトが前作より抑えめで、2人だったところから6人態勢になったことを生かして「バンドとしての作品」を作った印象が強い。#2「歪んだ遊具」、#3「螺旋階段」、#6「風が吹いたらさようなら」は各パートの鋭さがよく出ていて、何度も聞いた。切れ味抜群のオルタナティブサイケデリックロックアルバム。

 

 

番外編は以上。

 

ライブイベントの企画は本当に楽しい。来年も何回かやりたい。

 

 

 

 

さて、第1位の発表

 

 

 

第1位 The Ratel 「Scan」

東京の5人組、The Ratel の1stアルバム。レコードとサブスクで発表なので、CD派である自分はフィジカルで手に入れることができず、サブスクで聴くしかないのが残念。

ただ、実に中毒性が高い。初めて聞いた時の衝撃をいまだに失ってない。

音楽としては、カンタベリーとかサイケとかプログレとかに近いのかもしれない。例えると、後期のゆらゆら帝国にフルート、ファゴットを加えて、もっと優雅に、それでいてもっと虚無にしたような。

聞いていると、とてつもない脱力感に襲われる。演奏自体はギターソロとかでかなり情熱的になったりする瞬間はいくらかある。だけど、曲全体、アルバム全体で聞いた時の冷たさ、統一感、そしてゆっくりと大きく揺さぶられるリズムと浮遊感がずっと失われない。

これも「もしライブ企画をするならオススメのバンドがある」ということでfile underで教えてもらった。(というか、この記事で挙げてるアルバム・ミュージシャンは全部file underの影響)最高すぎる。この文章を書きながらアルバムをまた繰り返して聞いているが、何度聞いても飽きない。来年は絶対にライブを観てみたいバンド。

 

 

 

以上が、2022年の超個人的な年間ベストだ。

 

 

<おわりに>

今年買った国内のインディーズ音楽で書いておきたいアルバムがまだいくつかあるので、それを追加でほんの軽く載せて、おわりにする。

 

・酩酊麻痺 「存在としての意思」

東京のツーピースバンド。それぞれが複数楽器をプレイする。ガレージっぽい激しいところも、虚無を感じるメロウなところも、非常に多くの要素が入り乱れた面白さがある。

 

・Switchblade 「ブルーマター」

神奈川のエモ。複数のメンバーがあのweaveから。Eastern Youthを思わせるような直球部分と、青春パンクのような青さもある爽やかさ。収録曲「夜に踊る」は何度も夜の散歩中に聞いた。

 

・SOM4LI 「ESCAPISM」

東京のノーウェーブバンド。Ms.MachineとStrip JointとKLONNSのメンバーも在籍している。冷たくてまっすぐだが、時折歌い方やフレーズにポップを感じる。それぞれのバンドの要素が混ざり合っているようで面白い。

 

・Aldo Van Eyck 「nada」

福岡のノイズパンクバンド。トランペットもいて、非常に複雑なポストパンクで、ブルースを感じる瞬間もある。つかみどころが難しい。とにかく聞いていて一癖も二癖もある面白い音楽。めちゃくちゃライブが見てみたい。

 

 

以上。

 

 

 

多分来年も、日本のインディーズばっかり聞く一年になりそうだ。

とりあえず、はやくまたライブ企画をやりたい。

 

 

オールタイムベストギターソロ 集計結果

 「ギターソロを飛ばして聞く人が多い」

 

 そんなことが2022年、春のとある頃にいわれていた。

 

 様々な意見が飛び交う中、「ツイッターで『オールタイムベストギターソロ』を集計したらどうなるのだろう」という疑問が生まれた。

 

 そこで、以下のルールで集計を行うことにした。

 今回は、票数も100票には届かず、またかなり様々な曲の投票があったので、ランキングは付けず、投票があったすべての曲を一挙に公開しようと思う。

 

 【ルール】

ハッシュタグ「#オールタイムベストギターソロ」がついたものを対象に集計する。

・ひとり30曲まで。同じアーティストの曲を何曲えらんでもよい。

・バージョンの違いによって1つの曲を複数回投票することはできない。たとえば、レッドツェッペリンの「ハートブレイカー」を、『BBCでのライブver が1位』、『アルバムver が2位』、といったように、同じ曲を一つの投票に含めることはできない。

 

 前置きが長くなったが、以下がすべての楽曲リストになる。

 順番としては、アーティスト名を基準に、

 数字→アルファベット(A~Zの順)→日本語(「あ」から五十音順)

 この順番となっている。(接頭語のthe は省いた名前で並べてある)

 

 

 【全楽曲リスト】

the 1975 / the sound
the 1975 / it couldn't be more in love
22-20s / dexvil in me
22-20s / why don't you do it for me
9mm parabellum bullet / keyword
9mm parabellum bullet / 光の雨が降る夜に
9mm parabellum bullet / termination
9mm parabellum bullet / punishment
9mm parabellum bullet / vampire girl
9mm parabellum bullet / cold edge


a flood of circle / シーガル
ac / dc / back in black
ac / dc / highway to hell
ac / dc / thunderstruck
ac / dc / let ther be rock
ac / dc / touch too much
ac / dc / danger
ac / dc / whole lotta roise
aerosmith / dream on
aerosmith / sweet emotion
aerosmith / angel
aerosmith / amazing
al di meola / race with devil on spanish highway
al kooper & mike bloomfield / the 59th street bridge
albert king / travelin' man
albert king / crosscut saw
the alfee / 鋼鉄の巨人
allan holdsworth / panic station
allen hallsworth / tokyo dream
allman brothers band / one way out
allman brothers band / statesboro blues
allman brothers band / blue sky
allman brothers band / ramblin' man
ancient greeks / 72 phone strike
andrew gold / lonely boy
anekdoten / the old man and the sea
angel witch / angel witch
anthem / ghost in the flame
anthrax / indians
anvil / bedroom game
arch enemy / fields of desolation
arctic monkeys / teddy picker
ash / girl from mars
audioslave / revelations
avenged sevenfold / bat country
ayutthaya / my bad
aztec camera / oblivious
aztec camera / walk out to winter


the band / endless highway
the band apart / led
base ball bear / changes
base ball bear / stand by me
base ball bear / 抱きしめたい
base ball bear / 初恋
bb king / the thrill is gone
bb king / lucile
the beatles / let it be
the beatles / while my guitar gently weeps
the beatles / nowhere man
the beatles / get back
the beatles / taxman
the beatles / octopas garden
the beatles / something
the beatles / helter skelter
the beatles / good morning good morning
the beatles / the end
the beatles / till there was you
big big train / make some noise
big brother & the holding company / summertime
big thief / not
biscuit fan / 恋人のいる時間
BiSH / スパーク
the black crrows / hard to handle
the black keys / your touch
the black keys / weight of love
black sabbath / war pigs
black sabbath / heaven and hell
black sabbath / sabbath bloody sabbath
black sabbath / paranoid
black sabbath / black sabbath
black sabbath / snow blind
black sabbath / iron man
black sabbath / NIB
blankey jet city / 赤いタンバリン
blankey jet city / 小麦色の斜面
blankey jet city / sweet days
blankey jet city / derringer
blankey jet city / ヘッドライトのわくのとれかたがいかしてる車
blind gurdian / traveler in time
bloc party / halo
bloodthirsty butchers / 2月
bloodthirsty butchers / 7月
blue cheer / summer time blues
blue murder / dancin' in the moonlight
blue murder / out of love
blue oyster cult / don't fear the reaper
blur / charmless man
bo gumbos / 夢の中
bob dylan / one too many mornings
bob marley / concrete jungle
bobbi humphrey / good times
bon jovi / dry county
boowy / working man
boowy / justy
boowy / ハイウェイに乗る前に
boowy / わがままジュリエット
boston / a man I'll never be
boston / don't look back
boston / more than a feeling
boy pablo / everytime
boz scaggs / loan me a dime
bryan adams / kids wanna rock
bryan adams / run to you
bryan adams / somebody
built to spill / carry the zero
bump of chicken / k
buzzcocks / what do I get
byrds / eight miles high
the byrds / one hundred years from now
B'z / brotherhood
B'z / きみをつれて
B'z / raging river
B'z / 光芒
B'z / 闇の雨
B'z / さまよえる蒼い弾丸
B'z / もう一度キスしたかった
B'z / 孤独のRunaway
B'z / 愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
B'z / 流れゆく日々
B'z / 夢見が丘
B'z / alone


cake / commissioning a symphony in C
camel / long goodbyes
camel / drafted
camel / freefall
camel / another night
carcass / heartwork
the cars / just what I needed 
the cars / it's all I can do
cathedral / ride
CCR / looking back at my door
cero / 大停電の夜に
char / smoky
char / ふるえて眠れ
chicago / 25 or 6 to 4
chicago / poem58
chrch of misery / I mother fucker
chris spedding / guitar jamboree
christopher cross / ride like the wind
the clash / white riot
cold play / fix you
cornelius / あなたがいるなら
cornelius / heavy metal thunder
cozy powell / sunset
cream / crossroad
cream / sunshine of your love
cream / white room
culture club / miss me blind
the cure / a letter to elise
the cure / 10:15 Saturday night


daft punk / aerodynamic
dakota suite / wintersong
the damned / neat neat neat
darkside / narrow road
david bowie / starman
david bowie / moonage daydream
david bowie / heroes
david bowie / teenage wildlife
david lee roth / shyboy
deafheaven / baby blue
death angel / execution don't save me
deep purple / burn
deep purple / highway star
deep purple / lazy
deep purple / smoke on the water
deep purple / mistreated
def leppard / switch 625
derek and the dominos / layla
derek and the dominos / why does love got to be so sad?
derek and the dominos / I looked away
dick dale / misirlou
diiv / healty moon 
dinosaur jr / freak scene
dinosaur jr / thewagon
dinosaur jr / how'd you pin that one on me
dinosaur jr / raisan
dinosaur jr / get me
dinosaur jr / over your shoulder
dinosaur jr / kracked
dio / don't talk to stranger
dio / the last in line
dire straits / sultans of swing
dire straits / telegraph road
dire straits / solid rock
dizzy mizz lizzy / glory
dokken / tooth and nail
the doors / soul kitchen
the doors / la woman
the doors / light my fire
the doors / people are strange
doping panda / moralist
doves / black and white town
dragonforce / through the fire and flames
dragonforce / fury of the storm
dream theater / the count of tuscany
dream theater / the best of times
dream theater / the spirit carries on
dream theater / scene eight the spirit carries on
dream theater / another day
dream theater / take the time


eagles / hotel california
earthshaker / wall
echo and the bunny men / kingdom
electronic / getting away with it
elisa / ebullient future
eno / st elmo's fire
eric clapton / wonderful tonight
eric clapton / let it grow
eric clapton / she's waiting
europe / final countdown
europe / boyazont
europe / in the future to come
exodus / the atrocity exhibition
extreme / get the funk out


fall out boy / the take over the breaks ober
the firm / radioactive
fishmans / long season
fishmans / ひこうき
flock of dimes / prince of blue
the flower kings / numbers
frank zappa / ship ahoy
frank zappa / yo mama
frank zappa / muffin man
frank zappa / watermelon in easter hay
frank zappa / inca roads
frank zappa / po-jama people
freddie king / have you ever loved a woman
freddie king / tain't nobody's biz ness if I do
free / all right now
free / fire and water
fripside / only my railgun
full moon / to know
funkadelic / maggot brain
funkadelic / super stupid


garnet crow / 恋のあいまに
gary moore / still got yhe blues
gary moore / still got the blues
genesis / firth of fifth
genesis / the musical box
genesis / dancing with the moonlit knight
genesis / the lamia
genesis / musical box 
gino vannelli / brother to brother
GLAY / yes summer days
GLAY / とまどい
GLAY / 千のナイフが胸ヲサス
going steady / 銀河鉄道の夜
grand funk / out to get you
grand funk / heartbreaker(grand funk)
grapevine / ジュブナイル
grapevine / 風の歌
grapevine / 光について
grapevine / everyman, everywhere
guns 'n roses / sweet child o' mine
guns 'n roses / november rain
guns 'n roses / paradise city
guthrie govan / fives


helloween / I want out
hirth martinez / altogether alone
hi-standard / in the brightly moonlight
humble pie / the fixer


ian dury and the block heads / sweet gene vincent
in flames / stand ablaze
inu / つるつるの壺
INXS / Guns in the sky
iron maiden / aces high
iron maiden / phantom of the opera
iron maiden / fear of the dark
iron maiden / sign of the cross
iron maiden / the trooper
iron maiden / killers
it bites / rose marie
it bites / still too young to remember
it bites / the ice melts into water


jack white / lazaretto
jack white / take me with you when you go
jackson brown / late for the sky
jackson brown / farther on
jackson brown / here come those tears again
jackson brown / running on empty
JAGATARA / もうがまんできない
the jam / precious
james brown / ain't it funky now
janes addiction / ocean size
jay som / superbike
jeff beck / sophie
jeff beck / blue wind
jeff beck / freeway jam
jeff beck group / shape of things
jeff beck group / let me love you
jeff beck group / ice cream cake
jeff beck group / highways
the jesus lizard / nub
jimi hendrix / all along the watch tower
jimi hendrix / machine gun
jimi hendrix / bold as love
jimi hendrix / stepping stone
the jimi hendrix experience / voodoo child
the jimi hendrix experience / purple haze
the jimi hendrix experience / little wing
the jimi hendrix experience / hey joe
the jimi hendrix experience / red house
Jitterin'JINN / 夏祭り
john frusciante / inside a break
john hiatt / lipstick sunset
john lennon / gimme some truth
john mayall & the bluesbreakers / all your love
john mayer / I guess I just feel like
john mayer trio / wait until tomorrow
john sykes / please don't leave me
johnny louis & char / you're like a doll baby
johnny winter / mojo boogie
joji / wanted U
journey / any way you want it

journey / don't stop believin
journey / winds of march
judas priest / freewheel burning
judas priest / electric eye
judas priest / jack the ripper
judas priest / painkiller
judy and mary / クラシック
judy and mary / over drive
judy and mary / 小さな頃から

karen brake / believe in myself
kate bush / wuthering heights
kiko loureiro / feijao de corda
king crimson / 21st century schizoid man
king crimson / lark's tongues in aspic pt1
king crimson / lark's tongues in aspic pt3
king crimson / exiles
king crimson / two hands
king crimson / thela hun ginjeet
king crimson / starless
king gnu / 白日
the kinks / you really got me
the kinks / till the end of the day
kiss / deuce
kiss / detroit rock city
kiss / hotter than hell
the knack / my sharona
the knack / africa
kyuss / love has passed me by


lagwagon / surviving california
lany / let me know
l'arc en ciel / winter fall
lazy / dreamer
led zeppelin / celebration days
led zeppelin / whole lotta love
led zeppelin / stairway to heaven
led zeppelin / heartbreaker
led zeppelin / communication breakdown
led zeppelin / dazed and confuzed
led zeppelin / good times bad times
led zeppelin / black dog
led zeppelin / since I've been loving you
led zeppelin / achiles last stand
led zeppelin / rock and roll
lenny kravitz / again
the libertines / don't look back into the sun
the libertines / time for heroes
little barrie / free salute
little feat / the fan
living colour / cult of personality
lou reed / satellite of love
loudness / crazy doctor
loudness / heavy chains
loudness / like hell
low / lullaby
LUNA SEA / ROSIER
lynyrd skynyrd / free bird


mac demarco / heatly moon
the manhattan tran / twilight zone twilight tone
manic street preachers / this is yesterday
manic street preachers / you love us
marc jordan / I'm a camera
maria muldaur / midnight at the oasis
marillion / kayleigh
marillion / three minute boy
mass of the fermenting dregs / ひきずるビート
matthew sweet / girlfriend
matthew sweet / sick of myself
mayhem / freezing moon
megadeth / tornado of souls
megadeth / hanger18
metallica / enter sandman
metallica / master of puppets
metallica / one
metallica / the four horsemen
metallica / fight fire with fire
metallica / creeping death
michael Jackson / beat it
michael sembello / maniac

michael schenker / save yourself
the michael schenker group / captain nemo

thee michelle gun elephant / smokin' billy
thee michelle gun elephant / シャンデリア
thee michelle gun elephant / キャンディ・ハウス
thee michelle gun elephant / danny go
mike oldfield / moonlight shadow
miles davis / right off
mock orange / mommas and babies
modest mouse / trailer trash
morning windows / all automatic
motley crue / dr. feelgood
motley crue / don't go away mad
motley crue / time for change
motorhead / overkill
mr. big / to be with you
mr. big / daddy, brother, lober, little, boy
mr. big / green tinted sixties mind
mr. big / alive and kickin'
mr. big / static
mr. big / nobody left to blame
Mr. Children / 深海
Mr. Children / everything it's you
muse / hysteria
muse / knights of cydonia
muse / plug in baby
muse / reapers
muse / invincible
muse / new born
my bloody valentine / you made me realize
my chemical romance / dead
my morning jacket / one big holiday


national health / dreams wide awake
neal morse / it's for you
new order / age of consent
the new year / 18
the new year / the company I can get
nico touches the wall / diver
niel young / like a hurricane
niel young / down by the river
niel young / cowgirl in the sand
Niel Young & Crazy Horse / Hey Hey, My My (Into the black)
Niel Young & Crazy Horse / cortez the killer
night ranger / goodbye
nirvana / smells like teen spirit
nirvana / love buzz
nirvana / school
nirvana / in bloom
nirvana / serve the servants
no use for a name / the trumpet player
NOFX / the separation of church and skate
number girl / tatooあり
number girl / num ami dabutz


oasis / live forever
oasis / some might say
oasis / champagne supernova
oasis / don't look back in anger
oasis / slide away
ocean colour scene / the riverboat song
ocean colour scene / hundred mile high city
the offspring / nothingtown
ogre you asshole / 夜の船
ogre you asshole / なだらかなんだ
orchestra luna / doris dreams
ornette coleman / desert players
outrage / lost
owen / a bird in hand
ozzy osborne / crazy train
ozzy osborne / mr. Crowly
ozzy osborne / over the mountain


the pains of being pure at heart / say no to love
the pains of being pure at heart / everything with you
pantera / domination
pantera / cemetery gates
pantera / cowboys form hell
pat martino / sunny
pat venatar / promises in the dark
paul gilbert / down to mexico
paul mccartoney / no more lonely nights
paul mccartoney / once upon a long ago
paul mccartoney / my love
paul weller / from the floorboards up
pavement / summer babe
pavement / fillmore jive
pearl jam / alive
pedro / 雪の街
pedro / うた
people in the box / ストックホルム
peter gabriel / white shadow
philip bailey & phil collins / easy lover
the pillows / one life
the pillows / ストレンジカメレオン
the pillows / ガールフレンド
pink floyd / shine on you crazy diamond
pink floyd / comfortably numb
pink floyd / money
pink floyd / one of these night
pink floyd / another bricks in the wall pt2
pink floyd / time
pink floyd / echoes
pink floyd / have a cigar
pink floyd / wish you were here
the plastic ono band / yer blues
poison / nothin' but a good time
portishead / glory box
primal scream / accelertor
prince / purple rain
prince / gold
prince / little red corvertte
prince / kiss
prince / the everlasting now
prince / joy in repetition
prince / paisley park
prince / why you wanna treat me so bad
prince / lady cob driver


queen / bohemian rhapsody
queen / brighten rock
queen / the show must go on
queen / I was born to love you
queen / we will rock you
queen / don't stop me now
queen / good old fashion lover boy
queen / stone cold crazy
queen / killer queen
QUEEN BEE / 人魚姫
queensryche / queen of the reich
queensryche / another rainy night


radiohead / paranoid android
radiohead / the bends
radiohead / my iron lung
radiohead / go to sleep
radiohead / just
rage against the machine / bulls on parade
rage against the machine / killing in the name
rage against the machine / guerrilla radio
rage against the machine / know your enemy
rainbow / kill the king
rainbow / death alley driver
rainbow / stargazer
rainbow / I surrender
raise a suilen / expose burn out
RAY / バタフライ・エフェクト
RCサクセション / 君が僕を知っている
RCサクセション / まぼろし
RCサクセション / よそ者
red hot chili peppers / funky monks
red hot chili peppers / dani california
red hot chili peppers / californication
red hot chili peppers / parallel universe
red hot chili peppers / scar tissue
red hot chili peppers / don't forget me
red hot chili peppers / stone cold bush
red house painters / make like paper
rhapsody of fire / emerald sword
richard hell / blank generation
riot / outlaw
riot / don't hold back
riot / waiting for the talking
rod stewart / hot legs
the rods / waiting for tomorrow
the rolling stones / alldown the line
the rolling stones / sway
the rolling stones / it's only rock 'n roll
the rolling stones / sympathy for the devil
the rolling stones / all down the line
the rolling stones / time waits for no one
the rolling stones / gimme shelter
the rolling stones / beast of burden
the rolling stones / I wanna be your man
the rolling stones / hand of fate
the rolling stones / love in vain
the rolling stones / wild hoses
the roosters / どうしようもない恋の唄
the roosters / venus
the roosters / c'mon everybody
rory gallagher / messin with the kid
roy buchanan / the messiah will come again
roy buchanan / roy's blues
run DMC / rock box
rush / big money
rush / yyz
ryan adams / lucky now


salyu / dramatic irony
santana / soul sacrifice
santana / hope you're feeling better
santana / song of the wind
scandal / 本を読む
scorpions / longing for fire
scorpions / fly to the rainbow
scorpions / he's a woman she's a man
scorpions / we'll burn the sky
scorpions / rock you like a hurricane
scritti politti / don't work that hard
sherbets / 岬のさる
siam shade / 曇りのち晴れ
siam shade / dreams
skid row / I remember you
slash / anastasia
slash's snakepit / back and forth again
slayer / angel of death
slayer / repentless
sleep / marijuanaut's theme
the smashing pumpk / jellybelly
the smashing pumpk / chrub rock
the smashing pumpk / hello kitty kat
the smiths / heaven knows I'm miserable now
the smiths / william it was really nothing
the smiths / I want the one I can't have
social distortion / don't take me for granted
sonic youth / theresa's sound world
sophia / early summer rain
soundgarden / black hole sun
spiritual beggars / dead end town
spiritualized / cop shoot cop
spock's beard / she is everything
st. vincent / cruel
steely dan / kid charlemagne
steely dan / bodhisattava
steely dan / riki don't lose your number
steely dan / parker's band
steely dan / gaslighting abbie
steely dan / reelin' in the years
steely dan & tom scott / peg
steve hackett / everyday
steven wilson / happy returns
Stevie Ray Vaughan / Lenny
Stevie Ray Vaughan / couldn't stand the weather
stevie salas / alright is
stevie salas / crack killed applejack
stevie salas / no easy answer
the stone roses / I wanna be adored
the stone roses / driving south
the stone roses / I am the resurrection
story of the year / take me back
the stranglers / no more heroes
the strokes / reptilia
the strokes / the modern age
the strokes / ize of the world
strung out / too close to see
strung out / blueprint of the fall
suede / we are the pigs
suede / trash
suede / animal nitrate
suiseinoboaz / 64
supercar / lucky
syrup16g / 生活
system of a down / lonely day


talking heads / born under punches
talking heads / the heat goes on
talking heads / the great curve
tears for fears / everybody wants to rule the world
tears for fears / shout
teenage funclub / the concept
television / marquee moon
television / see no evil
television / little johnny jewel
television / the dream's dream
ten years after / I woke upthis morning
ten years after / I'm going home
testament / practice what you preach
testament / first strike is deadly
thin lizzy / we will be strong
thin lizzy / sarah
tmg / everyghing passes away
TNT / Intution
TNT / tonight I'm falling
TNT / intuition
toto / goodbye elenore
toto / I won't hold you back
toto / lovers in the night
toto / st george and the dragon
toto / rosanna
transatlantic / is it really happening
trivium / pull harder on the strings of your martyr
Tuck & Patty / togetherness
twintail / ghost pain
two door cinema club / eat thatup, it's good for you


U2 / bullet the blue sky
U2 / all I want is you
UFO / love to love
UFO / rock bottom
UFO / only you can rock me
UFO / let it roll
UK / in the dead of night
UK / nevermore
umera / ヒポコンデリー
united / trapped fake world
unprocessed / real feat.tim henson & glay gober


van halen / you really got me
van halen / eruption
van halen / jump
van halen / hot for teacher
van halen / ain't talkin' bout love
van halen / 5150
van halen / panama
velvet underground / I heard her calling my name
velvet underground / heroin


weezer / tired of sex
the white stripes / icky thump
the white stripes / seven nation army
the white stripes / ball and biscuit
whitesnake / crying in the rain
whitesnake / is this love
the who / won't get fooled again
wilco / impossible germany
wilco / via chicago
winger / headed for a heartbreak
wishbone ash / throw down the sword
wozniak / 密林


X Japan / sadistic desire
X Japan / 紅
X Japan / X
X Japan / weekend
X Japan / silent jealousy
xtc / life begins at the hop
xtc / making plans for nigel
the xx / night time


Y&T / I believe in you
Y&T / rescure me
yardbirds / happenings ten years ago
the yellow monkey / TVのシンガー
the yellow monkey / spark
the yellow monkey / 天国旅行
yes / yours is no disgrace
yes / owner of a lonely heart
yes / awaken
yes / siverian khatru
yngwie malmsteen / liar
yngwie malmsteen / rising force
yngwie malmsteen / far beyond the sun
yo la tengo / cherry chapstick
yo la tengo / I heard you looking
your song is good / BAND


zeno / together
zeno / love will live
ziggy / sing my song

 

赤い公園 / 紺に花
赤い公園 / サイダー

荒井由美 / 卒業写真
アリス / 遠くで汽笛を聞きながら

井上陽水 / ジャストフィット

大黒摩季 / ら・ら・ら

奥田民生 / 息子
岡田純子 / 刻む季節

大瀧詠一 / 雨のウエンズデイ

 

鹿乃 / cafune
キセル / 君の犬

君島大空 / 向こう髪
くるり / 街
くるり / 奇跡
くるり / ソングライン
くるり / go back to china
くるり / how to go
ザ・クロマニヨンズ / 悲しみのロージー
ザ・クロマニヨンズ / 欲望ジャック

 

斉藤和義 / 歩いて帰ろう

相対性理論 / さわやか会社員

坂本龍一 / amore
坂本龍一 / 千のナイフ
坂本龍一 / thousand knives

佐々木博史 / たまゆら
サンボマスター / 青春狂騒曲
シーナ&ザ・ロケッツ / lemon tea

椎名林檎 / 罪と罰
ジェイ・ウォーク / 何も言えなくて 夏
シャ乱Q / シングルベッド
シュガーベイブ / 蜃気楼の街
すかんち / 恋のTKO

鈴木茂 / 微熱少年

涼宮ハルヒ / god knows

雀が原中学卓球部 / 灼熱スイッチ
ステレオガール / 春眠
スピッツ / 日曜日
スピッツ / 青い車
スピッツ / 愛のことば
スピッツ / ベビーフェイス
センチメンタルシティロマンス / 暖時
センチメンタルシティロマンス / USタイムマシーン


ダウンタウンブギウギバンド / 裏切り者の旅

種田梨沙 / 割れたリンゴ
たま / マリンバ
チャットモンチー / 春夏秋

椿屋四重奏 / 恋わずらい
椿屋四重奏 / 螺旋階段

寺尾聰 / 回転扉

東京事変 / 遭難
東京事変 / 修羅場
東京事変 / 新しい文明開化
東京事変 / 群青日和

友部正人&ザ・グルーヴァーズ / 誰もぼくの絵を描けないだろう

 

中村一義 / 永遠なるもの

人間椅子 / どっとはらい
人間椅子 / 暗い日曜日

 

萩原健一 / ぐでんぐでん

橋本絵莉子 波多野裕文 / トークトーク

はっぴぃえんど / はいからはくち
はっぴぃえんど / 花いちもんめ
the ピーズ / 実験4号
the ピーズ / 生きのばし
ヒデ / eyes love you
フジファブリック / 陽炎
フジファブリック / 銀河
フラワーカンパニーズ / 吐きたくなるほど愛されたい
フラワーカンパニーズ / 深夜高速

古井戸 / 東京脱出
ブルースクリエイション / ジャスト・アイ・ワズ・ボーン
ブルーハーツ / 夜の盗賊団
トロールズ / 雨
ベンチャーズ / ダイヤモンド・ヘッド

布袋寅泰 / battle without honor or hummanity

 

松田聖子 / 夏の扉
松任谷由実 / 恋人がサンタクロース

森高千里 / 道

 

矢沢永吉 / だから、抱いてくれ
やくしまるえつこ / ニュームーンに恋して

柳ジョージ&RW / さればミシシッピ

山下達郎 / silent screamer
山下達郎 / bomber

憂歌団 / all of me

夕焼け楽団 / 黄河船歌
ユニコーン / アナマリア
ゆらゆら帝国 / 太陽のうそつき
ゆらゆら帝国 / 冷たいギフト
ゆらゆら帝国 / グレープフルーツちょうだい
ゆらゆら帝国 / evil car
ゆらゆら帝国 / 発行体

 

羅針盤 / がれきの空

凛として時雨 / JPOP Xfile
凛として時雨 / disco flight
レベッカ / フレンズ

超個人的年間ベストアルバム2021 ベスト3+α

 今年も超個人的に良いと思ったアルバムたちを選択していく。

 

 トップ3と佳作をいくつか挙げていくこととする。

 

 

 

3位 LICE 「Wasteland: What Ails Our People Is clear」

 

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LICEの「Wasteland: What Ails Our People Is Clear」をApple Musicで

 

 いろいろなところで、洋楽における今年最高のポストパンクアルバムはこれだと言ってきた。ブラックミディやスクィッドといったUKポストパンク勢に隠れてしまっているが、彼らもイギリスはブリストン出身のバンドである。

 非常にソリッドで、無機質で、切れ味の鋭いポストパンクをしている。ハードコアを感じるような心地よいスリル・温度差を楽しめるし、中盤の「Serata」はポストロックのような浮遊感を見せ、アルバムのラストを飾る「Clear」ではブリストン出身らしく、ダブの影響を強く感じさせる。ビートを強めつつ、踊るものとは違う。そういった力強いロックを展開した傑作と言える。

 

 

 

2位 CARTHIEFSCHOOL 「CARTHIEFSCHOOL」

 

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CARTHIEFSCHOOLの「CARTHIEFSCHOOL」をApple Musicで

 

 3ピースバンドのデビュー作 from 札幌。3位のLICEが「洋楽における今年最高のポストパンク」ならば、このアルバムは「2021年の世界最高のポストパンク」の称号を与えるにふさわしい。

 とはいえ収録曲に「bloodthirsty」というあの札幌の偉大なるバンドを彷彿とさせるナンバーがあるように、どちらかといえばハードコアやオルタナティブロックの系譜の中で語れるものに近い。ひたすらに冷めた旋律の中で、絶叫を続けるボーカルはピクシーズ54-71といったものからの影響を強く覚える。「doppo」というナンバーがあるように、文学的アプローチも強く、まさに札幌の偉大な先人たちへの現代からのアンサーだ。

 12曲33分に詰め込まれた熱量が聞く者の全てを黙らせる。非常に活動も活発であり、札幌では同郷のthe hatchなどのバンドとの共演も多く、今年さらにEP「kenjimiyazawa」も追加でリリースしている。いつ大化けしてもおかしくない。いや、すでに化けている。もしまだ聞いていないのなら、今すぐに聞いてほしい2021年傑作アルバムの個人的筆頭作である

 

 

 

 私的ベスト1位に行く前に、取り上げるべき佳作たちを取り上げる。

 

 

佳作① Optloquat 「From the shallow」

 

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Optloquatの「From the shallow」をApple Musicで

 

 東京のシューゲイザーバンドの満を持してリリースしたミニアルバムである。新たなベーシストを加えてからは初のアルバムになる。

 開幕曲「shallow end」でとてつもない轟音を鳴らして人を惹きつけつつ、シングルカットした爽やかな「赤橙/紡ぐ日々」を収録し、マイブラッディバレンタインを思わせる「overcast」で突き抜ける。サウンドは前作「Fructose」から一気に多様になった。国内シューゲイザーにおける快作だ。

 

 

 

佳作② Slow Crush 「Hush」

 

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Slow Crushの「Hush」をApple Musicで

 

 またしてもシューゲイザーのアルバムとなってしまうが、このアルバムこそ、2021年の世界最高のシューゲイザーであると考えている。

 ベルギー出身のバンドの、待ちに待った2ndアルバムだ。全編にわたってとにかく轟音。不穏な響きとウィスパーボイス。真っ向からのヘヴィロック。

 耳を音で埋め尽くすものを求めるなら、今年はこれを上回るものはなかった。

 

 

 

佳作③ Game Center 「LOVE」

 

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GAME CENTERの「LOVE」をApple Musicで

 

 フジロック2020の生配信時に演奏したバンドのミニアルバム。国内インディロックではこの作品こそ至高の域にある。

 ハイトーンの歌心溢れたボーカルと、ほどよく歪んだギターが心地よすぎる。どうしても自分はオアシスの「Definitely Maybe」を思い起こされる。ライブを生で観たこともあるが、実際にオアシスを感じた。

 「サーカス」、「さよならサバーバン」、「あわれな魂」など、どこを切り取っても名曲だらけ。

 

 

 

 

 

 

 

 ということで、佳作を3枚挙げた。

 そして、個人的年間ベスト第1位を挙げる。

 

 

 

 

 

 実は、年間ベスト1位は2枚ある。

 

 

 

1位 HIJOSEN 「発露」

 

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HIJOSENの「発露」をApple Musicで

 

 

1位 Goldrink 「For a heart of gold」

 

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goldrinkの「For a heart of gold」をApple Musicで

 

この2枚だけは、自分の中では別格の存在だった。

 

 

 まずはHIJOSENの「発露」について。

 

 TESTCARD RECORDSからリリースされたデビュー作。メンバーがまず凄い。STRAM!、死んだ僕の彼女、PLANET WE CAN SEE、The Stillなどに在籍する超実力者陣をサポートに加えた編成で活動している。さらに、マスタリングはQUJAKUのSoushi Mizuno。

 とんでもない豪華編成から繰り出されるのは、なんとも形容しがたい、最強・最恐・最凶の轟音ロック。

 ポストパンク的な無機質でダークなビート、独特で虚無になる詩世界、サイケデリックな陶酔感と美、シューゲイザー的なダイナミクス制作にかかわったすべての人たちの音楽性が融合した、カオスのようでこれ以上ないバランスで成り立った作品になっている。

 文句なしの年間ベスト。

 

 

 次にGoldrinkの「For a heart of gold」について。

 

 神戸で活動するバンドの自主制作で、デジタルリリースしかしていない作品であり、彼らにとっての1stアルバム。ある日、面白い音楽がないかと探していた時、まさにその日にリリースされたアルバムがあるということで聴いて以来、心を奪われてしまった。

 Built To Spill、Pinegroveといった王道中の王道のアメリカンインディロックをしており、そこにはBloodthirsty Butchersの歌詞を引用しながら届ける爆音が乗る。Explosions in the sky のような轟音スロウコアを感じさせる瞬間も多い。

 とにかくすべての瞬間に隙が無い。完璧。こんな音楽を作れるバンドが日本にいて、しかも20代前半の若者たちが全くの自主制作でやってしまったということが脅威でしかない。怪物だ。

 

 

 

以上が、2021年の超個人的年間ベストである。

 

 

 

意識 mbv 生命

 先日、Dommuneの配信を見た。テーマはマイブラッディバレンタイン。最近ele-kingから刊行された別冊特集「マイブラッディバレンタインの世界」の実写版ともいうべき配信内容だった。

 

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発売中の別冊ele-kingマイブラッディバレンタインの世界」

 

 マイブラッディバレンタインの話題だけにとどまらず、関連する楽曲をdommuneの環境でレコードで流したり、トークショーの語り手の各人はマイブラッディバレンタインからどのように音楽を聴き広げていくか/関連する音楽はどうか、についても語られており、非常に面白いものだった。

 

 その中で、Dommuneの宇川氏が流した音楽、語ったことが自分にとっては大きいものがあった。

 

 宇川氏は、マイブラッディバレンタインと絡める音楽として、裸のラリーズの楽曲をレコードで流した。(楽曲名は忘れてしまった)

 ノイズがひたすら覆いつくすような曲で、マイブラッディバレンタイン、ひいてはシューゲイザーを感じるのは確かだった。

 しかし自分が耳を奪われたのはそのノイズではなかった。むしろ、そのノイズの裏で鳴っているバッキングのギターとドラムだった。

 とてもレゲエ・ダブの音に似ているのである。3拍目にアクセントのあるリズムとカッティングの音はレゲエそのものだし、ドラムの重ね方と強調性はダブに共通する音を強く感じた。バックにあるこの二つの音の反響が本来の主役であり、ノイズは装飾でしかないとまで感じた。この曲を聴いて、ダブとシューゲイザーというのは深いところで繋がりがあるのではないかと自分は考えた。(故にこの雑文を書いている)

 

 シューゲイザーというものをシューゲイザーたらしめているもの。これは一言では言い切ることはできないが、一つの要素として【音を重ねる】ことが挙がるのは確かだろう。ギターの音を何層にも重ねたことにより、ラブレスという作品が生まれたわけである。

 音を重ねるという手法はまさしくダブのそれだ。録音された曲を何度も低音を強調して重ね合わせ、リズムを強化する。

 重ねている素材が違うだけであり、手法としてはシューゲイザーとダブというのはかなり似通ったものであることが、宇川氏がチョイスした裸のラリーズの曲を聴いて理解できたことである。

 

 音を重ねるという共通項から思い出したことがある。

 自分は、このdommuneの配信の前に、名古屋で開催されたイベント「Dreamwaves」に行っていた。シューゲイザー系のバンドのライブもあったが、前半は黒田隆憲氏、小野肇久氏、日置氏(Eastoklab)によるトークショーであった。その中で黒田氏は『シューゲイザーを感じたもの』として、ジェイムスブレイクの初来日ライブを挙げていた。シンセの音がどんどん重なり、ホールを埋め尽くしていく体感が、シューゲイザーを聴いている感覚と重なると語った。ここでも、【音を重ねる】という手法が出てくる。

 

 「音の重なり」という「音の調理法」が鍵なのだ、ということがこれらのことから分かる。それがギターの轟音なのかどうかという「素材」が重要ではないのだ。

 

 「音の重なり」をそもそも人間は遥か昔から愛している。その証拠は輪唱と重奏であると考えられる。クラシックとして残っているのは人間の根本に美しさと心地よさが感じられるからであり、我々はそれに触れる度、やはり安らぎを覚える。

 わかりやすい例として、以下の動画がある。カノンの重奏をモデルで表現したものだ。数学的にも音楽的にも美しい。

 

www.youtube.com

 

 パッヘルベルのカノン自体は300年近く前から存在していたと言われる。この時代といえば、バッハやヘンデルといった所謂「音楽の父」、「音楽の母」と呼ばれた人たちの時代だ。つまり人間の根幹には音を重ねると心地よいという感覚があるのだ。カノンはその感覚が音楽として形にされた最古の形と言えるだろう。

 クラシックのようにヨーロッパで生まれたものだけでなく、アフリカで生まれたレゲエ・ダブ、マイブラッディバレンタインをはじめとするシューゲイザーでも、重なりが心地よいという感覚は共通しているはずだ。

 そういった人間の無意識に触れる音楽のひとつがシューゲイザーだと、配信およびDreamwavesを振り返って気づかされた。

 

 ここで、dommuneの宇川氏が配信で語っていた言葉というのが、自分の中で強く意味を持つのである。

 宇川氏は「生命が誕生する直前・直後」とマイブラッディバレンタインの音を絡めて話していた。生命誕生前の混沌としたものの中から、生命が出現し一つのまとまりとなって動き出す。これは先述した人間の根幹と音楽の形と似ている。人間の無意識を何らかの形となって存在させる。その言わば太古の存在を想起させるのがクラシックやレゲエと同じくシューゲイザーだと、自分は氏の言葉から読み取れる。

 

 もう少し掘り下げてみよう。無意識というものが人間のどこに存在しているのかは不明であるが、生きていなければ、無意識は存在し得ない。生きるために我々は呼吸をし、心臓が動く。酸素を循環させる運動。血液を循環させる運動。新しいものと古いものを常に入れ替えながら。無意識なのか反射なのか生命のシステムとして組み込まれたものなのかわからないが、そうして生命は続く。

 血の循環と輪唱や重奏などの音の重ね合わせは似ている。血は動脈と静脈といういわば「新」と「旧」の二つの属性が回りながら重なりながら、一つの生命を構成している。輪唱や重奏は一つの元になる音、先行する音があり、それを追いかけたり何層にも重ねることで、一つの巨大な作品になる。

 

 音の重なりとは、人間の意識の根幹だけでなく、生命の活動を表していると考えれば、より宇川氏の「生命の誕生直前・直後」とマイブラッディバレンタインの音楽が結びつくという考えが深いものとして自分に入ってくる。

 脳的な部分にも、肉体的な部分にも近いからこそ、人によって強烈な親和性もしくは拒絶を産むのがマイブラッディバレンタインの世界、シューゲイザーの世界なのだ。

 

 すごく根源的なものを、マイブラッディバレンタインは表現しようとし続けてきたんじゃないかと、この雑文を書きながら気づかされた。

 

www.youtube.com

「Emergency & I」は今こそ再評価されるべき

 2021年も間もなく上半期が終わる。今年はとにかくポストパンク系の音楽が強い。去年からの流れがさらに強化されている。

 

 海外からは主に

 Shame、Black Country New Road、Dry Cleaning、Squid、Black Midi、LICE

 (LICEは個人的に年間ベスト候補筆頭。ヤバさにもっとみんな気づけ・・・)

 

 国内なら

 NEHANN、PLASTICZOOMS

 

 

 さて、そんな今年のポストパンクを聞いていると、ふつふつと湧き上がることがある。

 

 「Emergency & I」は今こそ再評価されるべきだ

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The Dismemberment Planの「Emergency & I」をApple Musicで

 

 

 ロックバンド the dismemberment plan の1999年リリースの代表作である。

 

 一応「いやなにこれ」という人に、これがどれくらいの評価を受けてるのか説明しよう。

 

 ・1999年ピッチフォークの年間ベスト1位に選ばれる。当時の得点は9.6点。

 ・2011年の再発時はピッチフォークで10点満点。

 ・くるり岸田繁が国内盤発売時に解説を書く

 

 余談だが、これの次作「Change」もそれはそれは名盤で、SnoozerCROSSBEATイースタンユース吉野氏から年間ベストに選ばれたらしい。(Wikiより)

 

 評価と知名度がこれほど釣り合っていないアルバム、そしてバンドを他に知らない。

 

 the dismemberment plan はワシントンで結成されたバンドであり、当時のフガジなどDischordのバンドたちと共にあったため、よくポストハードコアやエモの系列で語られる。

 けれでも彼らの異質さは、ポリス、トーキングヘッズといった変則的なポストパンクのにおいを含みながら、ポップさも併せ持っていたことだ。

 

 というわけで、今のポストパンクの音を感じながら、この傑作の魅力を挙げて再評価していこう。

 

 魅力① 反復する単音

 たとえばアルバムの開幕曲「A Life of Possibilities」は4分程度の曲だが、序盤の2分半ほどはひたすら同じフレーズの反復である。テレビジョンのマーキームーンを思わせるようだ。徐々に感情を逆なでしてくる。おそらく彼らの場合は根底にポストハードコアがあるので、マスロックのような展開が得意なのだ。

 今のポストパンクバンドの中でもSquidが好きな人にはこの要素は気に入るのではないだろうか。Squidはひたすら反復しているわけではないが、彼らはエレクトロニカの名門、WARPからのデビューである。その理由はバトルスのようなマスロック的アプローチの音楽とも親和性が高いからではないかと推測している。そのため改めてこのアルバムを聞いてもらいたい。

 

 魅力② ひっそりとある浮遊感

 収録曲#4「Spider in the snow」#5「The Jitters」に見られるものだ。両曲ともにメインのアルペジオの裏で、トレモロやディレイをかけているような音が鳴る。余計に不穏さを煽りながら、2本のギターが絡み続ける。

 この要素はDry Cleaningが好きな人に刺さるのではないだろうか。Dry Cleaningはポストパンク好きに聞かれているが、どちらかというとソニックユースを思わせるようなクールさがあり、ディレイやリヴァーヴがあるのか、よりオルタナティブな雰囲気を自分は感じている。だから複雑なギターの絡みがしっかりあるEmergency & I も聞きやすいはずだ。

 

 魅力③ 幅広い音とジャンルレスさ。

 これはアルバムを通して言えることだが、Emergency & I は、やっていることがかなり幅広い。序盤はオルタナ・ハードコアの側面を出しながら、#6「You are invited」では電子ドラムのような音をメインに据えた打ち込みライクな曲になっており、#9「The City」でもテクノようだと感じる。#11「8 1/2 Minutes」もケミカルブラザーズを彷彿とさせるようなカッティングと打ち込み音の融合からの、パンクらしいロックなサビが楽しめる。アルバムのラストを飾る「Back and Forth」はストーンローゼスでも聞けそうな軽快なドラムが楽しめるダンサンブルなナンバー。

 今でいうとまさに、Black Country New Road、Black Midiが好きな人に受け入れられる要素である。彼ら2バンドの2021年のアルバムたちのほうが、音の種類・ジャンルの多様さとしては多いと思うが、ボーダーレスさならEmergency & I も負けてない。一枚を通して退屈しないはずだ。

 

 魅力④ 1曲単位でも、アルバム全体で聴いても変則的

  Emergency & I の最大の魅力はここに尽きる。とにかく展開が二転三転する。おとなしくしていたところから急にバーストしてギターをかき鳴らすことは当然曲の中で頻繁にあるし、急にポップになったりする。アルバム全体でとらえても急転する。例えば#6「I Love a Magician」#8「Gyroscope」はがっつりハードコアを感じられる曲で、前後の曲と合わせての構成が素晴らしい。#10「Girl O' Clock」も前の曲の踊れそうな感じから一転してとにかくまくし立てるように強力なグルーヴで押し切ってくる。単純な緩急だけでなく、それぞれにポップな明るさも含めていてそれが急に現れるから、とてつもなく変則的である。

 もうわかるだろうが、これはBlack Midiに通じるものだ。自分はBlack Midiのデビューアルバムを初めて聞いた時、「これは The Dismemberment Plan の再来だ!」と歓喜した。

 Black Midiは2021年のセカンドアルバムでメロディアスな要素やもっと多彩な音楽を取り入れ、シームレスにつながっているようで、一枚で一つの世界を作るようなものだった。

 先述したthe dismemberment planのChangeというEmergency & I の次にリリースされたアルバムは突き抜けるようにロックに振り切っているが、ややシームレスに感じられるようにもできていている。そういうところも、Black Midiに通じるものがある。

 Black Midi の場合は突き抜けるのではなく、より深く広くなった。これはthe dismemberment planとは大きく異なり、そこにこれからの期待がより寄せられる。

 

 

 

 

 いかがだっただろうか。

 

 自分がいいたいのは、Emergency & I が今の音楽より優れているということではない。ちょっとずつ、今ブレイクしているポストパンクに通じる要素が混ざっていて、改めて素晴らしいアルバムだということだ。

 

 今のポストパンクバンド勢は過去の音楽を見事に消化し、それぞれの差別化がされていると思う。

 「こっちの方向わからないかも」と思った時に、もしかしたらこのEmergency & i から入っていけるかもしれない。

 

 

 完全に余談だが『LICEのデビュー作「Wasteland」は本当にすごいぞ』ということは2021年に何回でも言っていこうと思う。Black Midi より Black Country New Road よりもLICEだ。

 

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LICEの「Wasteland: What Ails Our People Is Clear」をApple Musicで

OOPARTS岐阜2021 ライブレポート

Cinema Staff 企画の音楽フェスティバル、OOPARTS岐阜を、2日間ともに参加した。

※4/17(土)、4/18(日)の二日間開催


まるまる一年待った。国内のフェスとしては間違いなく最高ランクにエモいバンドをそろえてきたラインナップだっただけに、去年の中止の悔しさはいまだに忘れられない。

 

残念ながら、アメリカのPet Symmetryだけは再び呼ぶことはかなわなかったが、国内組は去年演奏するはずだったアーティストを再度揃え、最高のラインナップをかなえてくれた。

 

それを、文字として記録に残そうと思う。

 

自分が2日間を通してみたバンドは以下の通りだ。

 

初日

My Young Animal → Climb The Mind → LITE → toethe telephones

 

2日目

Shift Control → ナードマグネット → LOSTAGEThe Novembers

 

普通の人なら、夜の本気ダンスとかアルカラとかKEYTALKとかバックホーンとか、なにより企画のCinema Staffとかを見るのだろうけど、自分はかなり偏ったチョイスになってしまった。

 

 

 

初日

 

①My Young Animal

 Cinema Staff 辻さんのレーベルLike A Fool Recordsに所属する、岐阜のバンド。自分はもう何度名古屋で見たかわからない。大好きなバンドの一つ。OOPARTS2021の舞台が、今まで自分がみた中でダントツで大きなステージだった。今までで観た中で一番大きく、そして美しい音で聞けた。改めて、彼らのポストロック的な柔らかい音像と、アルペジオの美しさが味わえた。『drifter』によって、OOPARTSは最高のスタートを切ったと思う。

 

Climb The Mind

 自分が観るのは、全感覚祭大阪2019以来。昨年リリースの傑作『蕾』のリリース後では初めて見た。キラーチューンしかないのか、というような演奏。2曲目でさっそく『ポケットは90年代でいっぱい』を演奏。涙がこぼれた。生で演奏される音楽で涙を流したのは2年ぶりだった。これがフェスの醍醐味である。『歩み』、『つよがり』、『デスマッチ』、そして最後に『ほぞ』。強すぎた。

 

③LITE

 ようやく、生で観ることができた。緊張感がすごかった。拍手も、歓声も、忘れてしまうほど。ただ硬く、強く音を重ねていく。最前列の人たちはずっと体を揺らしている。音楽フェスで観たかった景色が目の前にあった。この翌日に名古屋のstiffslackでLow-PassとLITEでツーマン、というすさまじいライブが予定されていたわけだが、その演奏を前もって見ることができたんじゃないだろうか、自分は。なんと贅沢な時間だっただろう 。

 

toe

 だれからしても、初日の目玉だっただろう。超満員だった。

 山嵜さん一人がステージに立って、何かが始まる。そしてなんと、いきなり『グッドバイ』からスタート。小さくだが、歓声がそこかしこでおこった。こんなことがあっていいのか。震えが止まらなかった。

 『レイテストナンバー』などの曲を挟みつつ、『エソテリック』。その前の曲が終わってからのドラムからもう分かってた。ゾクゾクして、体中が飛び跳ねていた。

 そして最後に『Past and Language』。toeの好きな曲は?と聞かれたら5本の指に入る曲を2つも最後に演奏してくれた。感激の涙。

 演奏が終わっていく。それぞれ皆、楽器を置いて去っていく。その中で一人残ってギターをかき鳴らす山嵜さん。そして、吸い込まれるように音が消えて終わった。

 toeをみたのは、stiffslackのアニバーサリーイベントで、名古屋今池Huck Finnでのワンマン以来。あの時のように、一音一音にエモーショナルを詰めた、そんな演奏を観た。toeが演奏するフェスがあった。それだけでOOPARTS2021は日本最大級の価値があったと言っていいんじゃないだろうか。

 

the telephones

 10代のころ、自分はthe telephonesくらいしか聞いている日本のバンドが無かったといっても過言じゃない。そのころ自分は「レッドツェッペリンとかの70年代洋楽以外を音楽とみなさない」とか言うような痛すぎるティーンエイジャーだった。そんな自分でも狂ったように聞いていたのがthe telephonesだった。ライブを観れたのは学生の時。10年以上前だった。学生には遠征する時間もお金もなかった。

 社会人になり、年を取った自分の目の前にいたのは、あの時と何一つ変わっていないthe telephonesだった。それを聴く自分は10代のあの時のライブを現場で観ていた自分だった。疲れ切っているはずなのに、なぜずっと飛び跳ねれるのか。なぜ腕がずっと上げていられるのか。そんなことを想った。

 「音楽フェスの場にいるときは、誰もが全員子供みたいにはしゃいでいいし、そういう風になるほうが楽しい」って自分は考えてるけど、あの時だれよりも自分が子供だったと思う。幸せで汗だくだった。

 Monkey Disco、Baby Baby Baby、新曲、HABANERO、Love&Disco。新旧織り交ぜたけど、いつだって最高だったthe telephonesが見れたこと。10年以上の自分の時の重さを考えたら、彼らのライブが一番エモかった。

 

 

 

 

2日目

 

①Shift Control

 3、4年ぶりにライブを観た。そのときは、Loqtoが企画した、マスロックバンドValerian Swingの来日ツアーの名古屋編の対バンアーティストの一組だった。

 その時からはギターとドラムが変わって、2020年に新譜をだしていた。その広告を観た時には「これはバズりそうだな」という感じだった。

 2日目の最初の演奏者だったが、すでに最前列は埋まっていた。完全に人気バンドになっていた。演奏も明らかにかっこよく、上手になっていた。当時生でライブを観た『In The Debris』しかセトリの曲はわからなかったけど、本当にあのときのバンドなんだろうか、というほどうまかったし、なによりたくさんの人が喜んで腕を挙げている景色が良かった。

 

②ナードマグネット

 観る前はかなり不安だった。というのは、Shift Controlに対して、最前列の待機者がかなり少なかったからだ。前日はosterreichの待機が多かったのも見たので、これは相当なアウェーかもしれないと感じた。

 そんなのは杞憂だった。入ってきていきなり「どうでもいいことだけど、ACID MANのシングルのDVDにちょっとだけ映ってる」という話で笑いを誘い、そのまま畳みかけてきた。めちゃくちゃカッコいい。軽く聞いたことはあったが「ポップなパンクバンド」くらいの認識でしかなかったのに、スーパーチャンクを生で浴びているような、直球のロックをくらった。メンタル強すぎる。演奏の実力が高すぎる。

 サポートのベーシスト以外、服装はかっこよくない。むしろダサい。そんな見た目から繰り出されてるのが自分の大好物な音だった。このギャップはずるい。

 『バッドレピュテーション』、『Mixtape』、『ぼくたちの失敗』が聞けた。いまだにあの光景と音が頭から離れない。

 二日間で観たアーティストの中では自分は一番「見てよかった」と思った。

 

LOSTAGE

 二日目の当日券を買うことにしたのは、LOSTAGEを初めて見る機会が欲しかったからだ。今回は6人体制。

 エモーシャル、というよりもしんみりとした演奏だった。アコギやコーラスや鍵盤が、それぞれ溶け合って、ウィルコを聞いているような気持ちになった。

 『Harvest』が聞けたのがハイライト。

 非常にマイペースに、ゆるりと演奏して去っていった。野外のようなもっと開放的な場所で聴きたいライブだった。

 

The Novembers

 自分にとっての〆として選んだ。リハからすでに『こわれる』を演奏。演奏する側、聴く側の双方の緊張感と高揚感がすごい空気だった。

 控えめに見ても、ダントツのベストアクトだった。セトリ、演奏、すべてが期待の十倍以上。

 

 1.鉄の夢

 2.理解者

 3.New York

 4.Down to Heaven

 5.Bad Dreams

 6.Halleluiah

 7.Rainbow

 

 セトリの強度がありえない。他のバンドみたいに、躍らせる音楽や、感情的にさせる音楽ではなかった。『混沌で聴衆を叩き潰す』というような気迫があった。各パートが轟音で耳を支配し、ビートが身体を支配する。終った時に40分経っていたのが信じられない演奏だった。

 

 

 

 

 

 

 雑であるが、ここに記憶の記録としてOOPARTSの感想を書いた。

 

 以上。